マザーフーズの人気商品である「手羽トロ唐揚げ」を大量に納入できるようになったものの、比例して毎日廃棄される骨を見て、とても心苦しい想いをしていました。

鶏の命を頂いて商売をしているのだから、すべての部位を余すところなく使いたい。それなのに、骨を捨てるのは本当に辛い。始まりはそんな想いからでした。

骨を何とか活かせないかと模索していた中で、社員の一人がその骨をくれないか、と打診してきました。何に使うのか尋ねてみると、身体の弱い母親のために「ボーンブロス」を作りたい、と言うのです。

そこから「ボーンブロス」を調べましたら、身体の具合が悪い人でも飲みやすく、回復の手助けとなる栄養をたっぷり含んだスープであることがわかりました。

同じ時期、ニューヨークでボーンブロスをテイクアウトできるお店が出来て、それが大好評というニュースを耳にしました。

日本ではあまり馴染みのない名前でしたが、そのニュースを見て勇気をもらい、開発をスタートさせたのです。

家族が元気になり、廃棄するはずだった鶏の骨も活用できるのであれば、それはとても有難いことです。

その社員が工夫して作ったレシピを引継いて開発が進みました。他の社員達も家で家族に飲んでもらい、感想を聞きながら、試作を重ねました。

社員達から「骨粗しょう症になりやすい高齢者や、身体をいたわるアスリート、肌や髪をキレイにしたい女性、いろいろな人に飲んでもらいたい！」という声があがりました。

けれど、あくまでも個人的な感想で化学的な根拠はありません。そこで、栄養価に関して第三者機関に分析を依頼することになりました。

手羽元の骨をじっくり煮出した私たちのボーンブロスは、商品130gにつきタンパク質量が卵1個と同等で、コラーゲンは6,240mg含まれていました。これは、鶏の胸肉1枚の4倍以上の数値です。更に人間の身体を創る20種類のアミノ酸が全て含まれていることも確認できました。

こうした比較・調査をすることで、私たちのボーンブロスは自信をもって「高コラーゲン、低カロリー」とお伝えすることが出来るようになりました。

鶏肉1枚を毎日食べ続けることは難しくても、スープであれば続けやすい。トレーニングをする人でも、タンパク質とコラーゲンが手軽に摂取できるのであれば有難い。

など、マザーフーズのボーンブロスは、高齢の方から若い方まで多くの人々に喜んでいただけるようになりました。

ボーンブロスを作る時に出る骨や野菜を堆肥にして土に還す。その土で育った穀物を鶏が食べて育ち、また私たちがいただき・・といった地球にやさしいフードリサイクルを実現したいと考えています。