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コラム1:ボーンブロスがニューヨークでブレイクするまでのお話 2019-09-27

マザーフーズでは、ただいま新製品「チキン・ボーンブロス」を開発中です。
詳しくはこちらをご覧ください。

このコラムでは、ボーンブロスについて少しでも知っていただけるように、エピソードや作り方、豆知識をお伝えしていきます。

ボーンブロスがニューヨークでブレイクするまでのお話

ボーンブロスは20世紀半ばごろまでは、欧米の家庭で料理のベースとなる出汁として作られてきたスープです。インスタント食品や缶詰などの登場で、家庭で作ることはめったになくなっていました。
しかし21世紀のニューヨークで、テイクアウトする飲み物としてボーンブロスが再登場。注目を集めました。
その背景となったエピソードをご紹介しましょう。

2014年、ニューヨーク・マンハッタンでボーンブロスのテイクアウト店、「Brodo」がオープンしました。brodoはイタリア語でbroth(ブロス)のことです。
店といっても、イタリアンレストランの厨房の小さな窓一つだけで紙コップとお金をやり取りする、ほんとうに小さなスペース。でもオープン3週間後にはボーンブロスが売り切れないように35ガロン鍋(132リットルくらい)を追加。いちばん大きなLサイズカップで336杯分です。

レストランの窓がボーンブロスの購入カウンターになるまでに、一体何があったのでしょうか。

店主、マルコ・カノーラさんは、もともとイタリアンレストランのオーナーシェフ。長年の不摂生がたたり、コレステロール値が上がり、13kg以上太りすぎ、糖尿病予備軍となってしまいました。さまざまなダイエットを試みたものの、あまり効果がなく、頭を抱えていました。

レストランのお客の中にフランク・リップマンさんというお医者さんがいて、マルコさんはその患者になりました。マルコさんは炭水化物の多い食事を控えるようアドバイスされましたが、イタリア料理のシェフにパスタを食べるなと言うのは、かなり難しいことでした。
そこで、リップマン医師はマルコさんにボーンブロスを飲むことを勧めました。マルコさんはイタリア系アメリカ人で、お母さんはトスカーナ地方出身。イタリアの伝統を守り、ボーンブロスをベースにした料理を作ってくれていました。マルコさんのレストランの基本の出汁はお母さん譲りのブロスだったのです。ところが、医師に勧められるまで、健康に良い成分が入っているとは、それまでまったく意識していなかったそうです。

リップマン医師とディスカッションし、自分自身でも健康的な食事を研究して、マルコさんは穀物を控えるダイエットを取り入れました。それだけではなく、以前よりも頻繁にボーンブロスを飲むようにしたのです。
そんなある日、あれ、ボーンブロスを飲んでいると、あまりおなかがすかないな、と気が付いたのです。そして、体調も次第によくなってきたことを実感できました。

イタリアンレストランには小さな窓があり、マンハッタンのイーストビレッジに面していてものすごくいい場所だったのですが、長い間その活かし方を決められないままでした。

そうだ、ボーンブロスを、この窓越しに売ってみよう。マルコさんはひらめきました。

レストランでスープとして出すのではなく、自分自身が毎日、マグカップで飲んでいるこの気軽さを伝えられる売り方にしよう。そう考えたマルコさんはものすごい勢いでボーンブロスの製品づくりに打ち込み、ついに「Brodo」をオープンさせます。最初の2週間ほど試飲してもらって、いかに健康に良いかを説明したそうですが、言葉よりもボーンブロスそのものに説得力があり、お客さんが定着していったと振り返っています。

今ではお店は4つに増え、冷凍カップでアメリカの48州に配達されています。小さな窓から始まったボーンブロスの再発見。それはお母さんから受け継がれたものだったのです。

参考文献:
Marco Canora Brodo: A Bone Broth Cookbook

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